文章の練習1. 消えた文字

今回の練習問題は、言葉の選択に対してより意識的になることを狙いとしてデザインされている。
(略)
文字を1つランダムに選ぶ。
その文字を使わないで文章を書くか、あるいは書き直してみる。

ワインバーグの文章法 - 文章の練習1. 消えた文字

結城もやってみました。以下、書き直した文章。

働いているときに怒りをあらわにするのは「高くつく」ものです。もともと、私はけちなんですけれどね。もしも「そこで・そのとき・その人に対する怒り」というものが取り除けるなら、怒りのうち50%はなくなると思います。もしも「あ、いま、私の怒りが膨らんでいる」と私にわかるなら、怒りの90%も鎮めることができ、働くときのやっかいごとがだいぶ消えるでしょう。しまいに残る怒りは5%ほど。ずいぶん良くなるじゃないか、と思われるかもしれませんが、激しい怒りをあらわにしたときにかかるコストの大きさを考えると、5%まで減らしたとしてもまだ足りないのですよ。

え、何の文字をなくしたかって?
なくしたのは「漢語」です。
追記:
なるほど「ずいぶん」や「だいぶ」や「やっかい」は漢語(?)かも…。でも「けち」はセーフだなあ(←勝手な)。コメント感謝。
追記:
ええ、筒井康隆の『残像に口紅を』は知ってます。あれ、最後が迫力ありますよね。
追記:

働いているときのあらわな怒りは「高くつく」ものです。もともと、私は高コストは嫌いなんですけどね。もしも「そこで・そのとき・その人に対する怒り」というものが取り除けるなら、怒りのうち50%はなくなると思います。もしも「あ、いま、私の怒りが膨らんでいる」と私にわかるなら、怒りの90%も鎮めることができ、働くときのトラブルのほとんどが消えるでしょう。しまいに残る怒りは5%ほど。かなり良いじゃないか、と思われるかもしれませんが、激しく怒ったときのコストの大きさからすれば、5%まで減らしたとしてもまだ足りないのですよ。

「ずいぶん」や「だいぶ」や「やっかい」や「けち」や「を」を削除してみました。
追記:

働いているときに怒ると「コスト」が掛かってしまいます。もともと、私は高いコストは嫌いなんです。もしも「あるところ・あるとき・ある人に対する怒り」が取り除けるなら、怒りは50%になると思います。もしも「あ、いま、私は怒りつつある」と知ることができるなら、怒りはさらに90%減って、トラブルはほとんど消えるでしょう。しまいに残る怒りは5%ほど。かなり良いじゃないか、と思われるかもしれませんが、激しく怒るコストはとても大きいわけですから、5%まで減らしたとしてもまだ足りないんですよ。

「漢語」と「を」と「の」を削除しました。楽しいなあ。