慣れるよりも環境を変えたい

小説をよく読む人がときどき言う意見に、「誰の発言かわかるように書き分けるのがプロ」「台詞の中に情報を入れて、読者に説明するのが上手いやり方」「読みやすい会話を書くのがテクニック」などがある。
僕はこの逆で、書きたい話し言葉があれば、それをそのまま書く。もしわかりにくい場合は、別の方法で解決すべきだと考えている。

http://blog.mf-davinci.com/mori_log/archives/2007/10/post_1452.php

森博嗣氏による。
森博嗣氏の文章はいつも考えさせられる。必ずしも全部賛同できるわけではないが、何か《決まり事》があったときに「それは必ずしも絶対的な決まり事ではない」と示唆されることが多いと感じる。その定数は変数では?と言われる気分。
森博嗣氏はときどき突き放したような書き方をする。でも実はすごく親切な文章だと感じる。「批判しているわけではない」とか「何かを変えたいと思っているわけではない」などと、読者の先回りをして答えていたりする。